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<弁理士コラム>知的財産権の取得と管理の重要性


オリーブ国際事務所では、週に1回、弁理士が昼休みに集まって昼食をとりながら勉強会を行っています。勉強会では、具体的な議題に入る前に、各自が担当している案件の説明や相談を雑談的に行います。

最近感じることですが、顧客企業が企業価値を上げるために、特許や商標などの知的財産権を積極的に取得する傾向が以前よりも増しています。企業価値を上げるために知的財産権を取得することは望ましいことですが、それだけでなく、適切に管理することも重要です。

例えば、日ごろから知的財産権の状況を把握し、それぞれの権利範囲を明確にしておく必要があります。そして、自社の事業に有効な権利となっているかどうかを評価します。現在および将来のビジネスに不要な知的財産権は、無駄な特許料等の支払いを避けるために権利放棄を検討すべきです。これにより節約できた費用で新たな知的財産権を取得し、自社の強みを強化していきます。

また、他社とのライセンス契約や海外の権利についても十分に把握しておく必要があります。職務発明に関する規定も社内で整備することが重要です。職務発明に関する規定が不十分である場合、後に訴訟リスクとなる恐れがあります。我々が新たに顧客となる会社では、職務発明の規定を設けていない場合がしばしばありますので、ぜひこの際に検討していただきたいと思います。

知的財産の管理は、企業の持続的な成長と競争力を維持するために不可欠です。知的財産の重要性を再認識し、戦略的に取り組むことが求められます。知的財産の管理には、弁理士などの専門家の助言を受けながら進めることをお勧めします。

弁理士 藤田考晴

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